……あーー、そうだった。
『ごめんなはい(ごめんなさい)』
「わかればよろしーい。」
案外簡単に、パッと手を離した蓮斗くんは材料をもって歩き出した。
私は慌ててそのあとを追う。
……なんか、いろいろありすぎて頭がついていかない。
それでも文化祭はもうすぐだから。
嫌でも歌わなきゃいけないし。
歌える気分じゃないんだけどなー。
隆太さんの姿を思い出すとぐっと喉が痛くなる。
泣くのを我慢してる、そんなときみたいに。
でも、それと同時に出てくる蓮斗くんの表情。
情けないけど、本当に断って良かったのかと考えてしまう。
それほど蓮斗くんは魅力的な人だから。



