少し落ち着いてきた頃、蓮斗くんが小さく口を開いた。
「…佐伯…隆太さんだろ?さっきの」
その言葉に思わず顔をあげる。
「俺にとっても先輩だからな。よく隆太さんが話してたんだよ。陽菜のこと。」
『…え?』
懐かしい話を思い出すように目を細めて話す蓮斗くん。
「面白い後輩がいるんだって。表情がコロコロ変わって可愛いって言ってた。」
はじめて聞く話に自然と耳が敏感になる。
「…それで俺も陽菜を目で追うようになって。俺が陽菜のことを知ったのは隆太さんのおかげなんだよ。」
『…そう、だったんだ。』
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