『………あーーーもぅ。ダメだ。』
考えても無駄なんだって。
とりあえず今は。大会を応援するんだっ。
勢いよく立ち上がると、周りに1人の女の子がいた。
『どうしたの?』
私が声をかけると女の子は可愛らしく首を傾けた。
「おねーちゃんこまった顔してるよ?」
『えっ?』
「あのね、ママがね。こまってる人を見つけたら力になってあげるんだよって言ってた。」
……ママ。なんて素晴らしいママなんですか。
『わー、ありがとう。優しいねー。』
力になる。と言われてもね。
なんて思って、気持ちだけ受けとるってことで、頭を撫でた。



