ーーでも、私は違う。 『…違うんだ。私は、そんな、すごい人じゃない。』 意思をもって、学級委員になったわけじゃない。 『蓮斗君は、とても優しい人だね。そんな優しさ、私にはもったいない。』 ただ、私は隆太さんと同じ経験をしたかっただけ。 『………私は、蓮斗君がイラついたような人たちと同じだよ。』 隆太さんの存在が、私を動かしただけ。 「ちげーよ、全然!!」 『違わないよ…。だって私は、なんの覚悟もなしになんとなく挙手しただけ。』 蓮斗君とは、違うもん。