『え……あ、蓮斗君…?』
私が、声をかけると、蓮斗君はちらっと私を見て席についた。
『…あの、蓮斗くーー』
「さっきのはさ。」
蓮斗君は、私の言葉を遮って話し出した。
「なんか、腹、立って。いっつもだったら、あんなん無視してるし、俺も今まで適当にあいつらに合わせてたことあったし。そんなに気にしてないことだったんだけど。」
私もそうだったよ。去年まで、やる人多くてラッキーって。そう思ってた。
「でも、あんな、あんな状況で望月みたいな、明らかにこういうの初めてそうな奴が頑張って挙手してたらさ、協力したいって思うよ、普通。」
私が挙手したのは、私の中に隆太さんの存在があったからだよ。



