「俺、新川蓮斗~Shinkawa Rento~だから。まぁ、席が近いってことで覚えておいてよ。」
さっきまでの笑いを少し残した表情で自己紹介をしてくれた。
『あっ!私はね……』
私が話そうとしたのを遮って蓮斗君は言う。
「望月陽菜。でしょ?」
『…え、あ…うん。』
なんで知ってるの??
そう聞こうとしたところで担任の先生が入ってきた。
蓮斗君は笑いをこらえるような表情で「前見なきゃ」と囁く。
「……知ってるよ。だって俺ずっと望月のことーーー」
そんな言葉は、すぐに前を向いた私には聞こえてこなかった。



