「…そんじゃー、俺らも行きますか。」

「だねー。名残惜しいけど。」


そう言って、友美さんと和馬さんも卒業証書の筒を握りしめて卒業していった。


いつのまにか誰もいなくなった校庭。

そこに1人で立っていた私。


さっきまでの賑やかな場所にポツンと立っているのは、とても寂しいものだった。


目からは自然と涙が溢れ落ちていた。


………私、最悪だ。

友美さんと和馬さんの卒業。

すごく寂しいはずなのに、2人とも大好きなのに。


いま、私の頭は隆太さんばっかり。

目から流れるこの涙は……隆太さんへのもの。



本当に最後まで振り回されちゃって馬鹿みたい。