初恋は涙色に輝く…



そして、久しぶりに4人で騒いだんだ。

本当に楽しかった。


「隆太!!!!」


笑い合っていたら、突然響いた声。

声のした方を振り向くと、明るくて可愛い笑顔を向けた女の人が立っていた。


私の胸は、直感的に嫌な音をたてる。


「あ。」


隆太さんは、小さく呟くと私たち3人に笑顔を向けた。


「じゃーな、また入学式に。
陽菜も、またな。」


そう言って、彼女のもとへ走っていく隆太さん。


ーやっぱり彼女だった。


私は、呆然と立ち尽くしたまま、だんだんと小さくなっていく隆太さんの背中を眺めていた。