結局、繋いだ手は離されないまま。
そのまま外に出て友美さんたちのところに行ったんだ。
友美さんと和馬さんは、驚いてたけど深くは聞いてこなかった。
「陽菜ちゃーーん、そんなにうちらが卒業するの嫌だったのか!」
若干涙の跡が残っていた目を見て、友美さんはなぜか嬉しそうに笑った。
『卒業、おめでとうございます。』
「うおーー!なんか嬉しいわ!!」
テンションが異様に高かった和馬さんは、私に第2ボタンをあげると言って聞かなかった。
それを、丁重にお断りした私は、3人の名札と友美さんのスカーフをもらったんだ。
1番欲しかったのは、隆太さんの第2ボタンだけど。
彼女がいるのに、と思ったらもらえなかった。



