【短編】髪にキス。




そのあとドライブがてら少し離れた行きつけのショットバーで早めの夕食をとって。


「あのねー、仁。
私お酒好きなのにめちゃめちゃ弱いの。」

「…飲んだ後に言うなよ。」


ふらふらとし出したすみれにため息をついた俺は、会計を済ませてすみれを車に押し込んだ。


「仁、帰りたくない。」

「そんなふらふらでなに行ってんだ。」

全く、と言ってサラサラの黒髪を撫でるとすみれはにこりと笑った。


「せんせーの家、行きたい。」

「お前わざと呼び方変えただろ。」

「ばれた?」


すみれはたまにこうして俺をからかって遊ぶ。