【短編】髪にキス。




「蒼井、俺はお前を手放したくない。」


だからそんな風に言われるなんて考えてもなくて。


そのあと私はくすりと笑った。


「いつ私が捕まったの?」


「…お前がこうし始めた時から。」


そういった先生は身を乗り出して髪に口付けた。


なんだぁ。


やっぱり先生の方が大人だった。