莉乃が髪をかわかしている間、キッチンへと足を運ぶ。

ほとんど出来上がっていた料理はあとは温めるだけらしく、火をかけた。


そのうちに乾かし終わった莉乃が戻ってきて器を出し始め、それに順番に盛っていけばそのまま食卓へとそれを運ぶ。

その流れるような作業のおかげかあっという間に食卓にはおいしそうな料理が並んだ。



主に莉乃が話す形で会話をしながら食事は進む。

いつも通りご飯を食べて、食器を俺が洗い莉乃がそれを拭いて片づける。



そんな中、「あっ!」と思い出したような声をいきなり莉乃があげた。

「ねぇねぇ!功希にとって私って何色なイメージ?」


「灰色」



間髪おかず答えれば、心外だとでも言いそうな顔でこちらを凝視していた。