「あ、おかえりなさい!先お風呂いただきましたー」


まだ若干濡れている髪の毛を拭きながら現れた莉乃は、慌ててご飯の準備をしようとする。


「先に髪ぐらい乾かしてきたら?」


バカは風邪ひかないって言うけど、それすら凌駕しそうなぐらいバカだ。

声をかけてキッチンに行こうとする莉乃を制すれば、おずおずと洗面所へと戻っていった。