「ごめん、お待たせ!」


「いや………それより大丈夫だった?」



多少お洒落をしてきた莉乃に、恐る恐る尋ねる。


「今日は遅くなるって連絡きてたから、たぶん帰ってくるのは12時過ぎると思う!」


「だから大丈夫!」と親指をたてた莉乃に、ほっと安堵した。




「少ししたら帰って大丈夫だから」


「う、うん!分かった!」


ずっと織部さん一筋だった莉乃は、こういう経験が初めてらしく、さっきっから挙動不審だ。


それでもどこかわくわくとしている莉乃を見て、楽しめればいいな。と指定された部屋の扉を開ける。


そこには既に粗方揃っていた。