「今年のお仕置きはこれでおしまい」


「じゃ、じゃあ嫌いっていうのは?」



「嘘に決まってるでしょ」



そう言えば、よかったぁ……とへたり込む莉乃。


ほんと、何回騙されれば気が済むの。

というより、どれだけ心配なの。


もっと好かれてる自覚持ちなよ、なんて本人には言いたくないけど、さすがにバカすぎるのも困る。




「とりあえず、着替えてきたら?」


その言葉にはっとして、慌てて寝室へと走り込む莉乃。

その後ろ姿を眺めながら、ついため息をついた。