「…っ」



ティアは胸元でぎゅっとこぶしを握りしめる。



ーどうして…こんなにも胸が苦しいの…。



息をするのが難しくなりそうなくらい痛い。


これはきっと心の悲鳴。


ー別れたくない。離れたくない。



体の中で心はそう叫んでいる。



心に連動するように、頬を何かが滑り落ちていた。


それは一粒の水滴となって床に小さな円を描く。


ージーニアス。



ーあなたに、会いたい。