「ジェンティアナから離れろ!!」 ゲオルグの声が聞こえてティアは後ろを振り返った。 そこには鋭い瞳でジーニアスを睨むゲオルグの姿があった。 ゲオルグは怒りをその瞳に宿しながらも口元に不敵な笑みを浮かべている。 「王子殿下…彼女が婚約者だとおっしゃるなら、もちろん証はお持ちなのですよね?」 ティアはビクッと体を震わせる。 ー婚約の証なんてあるはずがない。 震えるティアに「大丈夫だ」というようにティアの肩に置かれたジーニアスの手に力が込められる。