元いた町には追手がいるため戻れない。


新しい拠点を探さなければならなかったティアにとって、ジーニアスの申し出はありがたいものだった。


ジーニアスの専属採取人になれば安定した生活が待っている。衣食住に事欠くことはないのだ。


今のところ王都に追手が来ている様子はない。





ーけれど、現実はそんなに甘くなかった。