それから7年。
ようやく念願かない、解除薬を探しあて、さらに貴族の舞踏会に行けることになった。


すべてはジーニアスのおかげだ。


ジーニアスが本来ならティアが読めるはずのない書庫の本を自由に読めるようにしてくれ、危険から守ってくれた。


そして今は解除薬を造ってくれている。


ジーニアスには感謝してもしたりないくらいだ。


(何かお礼をしなくては…)



そう思うものの、一体何がいいのだろう。


あまり高価なものを用意することはできない。


それに、ジーニアスは高価なものなど見慣れているだろう。