「どこ行くの?私も連れていって」 服の裾をつかみ、見上げると男の子は驚いたように一瞬目を見開き、戸惑いの色を浮かべた。 初めて会った子にいきなりそう言われて「いいよ」なんて言う人はあまりいないだろう。 だめかな…と思ったのもつかの間、すぐにそれは笑顔にかわる。 「いいよ、行こう」 差し出された手を取り、ティアは外の世界へと足を踏み出した。