そしてすぐさま身を翻してそこから全速力で走り出した。 ー離れなくては。 ー逃げなくては。 心臓は勢いよく体をうち叩き、全身で警戒を促している。 人の波を縫うようにして走り、小さな背中は瞬く間に人の波に埋もれていった。