ーなるほどな。みつからないわけだ。 幻の採取人を大人だと思っていたのがそもそもの間違いだったのだ。 小さい子供が山に迷いこんでいたみたいだ、という話はチラホラ耳に入ってきていたのに、気にとめたことはなかった。 その採取人がこの町に来て、依頼をさらっていく。 ーまったく迷惑な話だ。 男は舌打ちをしながら足を進める。 そしてふと小太りの男の言葉を思い出した。