君が望む未来の中で

『次は昼飯!新しくできた[ciel]っつーレストランがあるから行ってみろ!』


「おいしいといいですね!」

「だな!」


あたしたちはそのレストランに入った。
そのレストランはお洒落な雰囲気で、なんとなくあたしは場違いのような気がする。


「じゃあ僕、オムライスで!」

「オムライス?昨日も食ったろ?」

「それでもいいんです!僕はオムライスが好きなんです。」

「じゃああたしも...。」


ということで二人ともオムライスを注文した。


「おぉー!おいしそうですね!」

「食べようぜ!」


二人でオムライスを食べ始める。
...が、繋は不満そうに手を止めた。


「繋?どうした...?」

「...やっぱ、ダメです。」

「え、何...?」

「やっぱ、明音さんのオムライスの方がおいしいです。」


繋は突然そんなことを言う。


「はぁ!?どう考えてもこれの方が旨いだろ!卵もフワフワだし、具材もいいだろうし...。」

「いや...僕には明音さんのオムライスの方がおいしく感じます!やっぱ明音さんはすごいですよ!」


あたしは恥ずかしくなって周りを見る。
周りの客たちは微笑ましそうにあたしたちを見ている。
あぁ...恥ず過ぎる...。


「さっさと食って次行こうぜ。」


あたしは繋を急かし、自分も食べ進めた。