『1日目!繋と映画館☆』


「なんていう映画なんですか?」

「『羽のない鳥』っていう青春ストーリーらしいぜ。」


繋はワクワクしている。
片手にオレンジジュース、もう片方の手にキャラメルポップコーンを持ち、繋は上映を待っていた。

そして、上映した途端にビクンッと体を震わせた。


「どうした?」

「映画って音大きいんですねー...ビックリしちゃいましたよ。」


繋が目を白黒させるのが面白くて笑ってしまった。

そして、感動のシーンになると、繋とは反対側から大泣きする声が。


「おい、志摩、泣きすぎだ。」

「だ、だって、悲しすぎるだろぉぉぉっ!」


引いてしまうほどの男泣きに、あたしたちは爆笑してしまう。
繋も「そんなにですか!?」と肩を震わせて笑っている。

確かに映画は感動する内容だったが、志摩のせいでとんだコメディだった。