「で、単刀直入に聞くんだけどさ。」
「はい...。」
あたしの家につき、あたしたちは向かい合って話すことにした。
「繋は自分があたしの未来の子どもって言ってたけど、それってマジなのか...?」
「そう、です...。信じてもらえないかもしれませんが...。」
繋はいたって真剣で、とても嘘を言っているようには見えない。
ここで信じられないと繋を責めるのはいけないことだと学んだあたしは、順を追って繋からそのことについて聞き出すことにした。
「まず...お前はどうやって来たんだよ。」
「それは...多分僕がマンションの屋上から落ちたからだと思うんです。」
「マンションの屋上から...?」
「はい。」
自殺しようとしてたのか...?
その考えを読み取ったかのように繋は、「自殺が目的じゃないですよ。」と言った。
「じゃあなんで...。」
「僕が存在している未来では、ある噂があったんです。
『本気で過去、もしくは未来に飛びたいと願いながら高いところから落ちると、タイムスリップが出来る』
という、馬鹿みたいな噂が。」
「なんだよ、それ...。」
「僕もそう思いました。その噂のせいで自殺者は増え、問題にもなっていた。結局誰一人、タイムスリップに成功した人なんていないと言われていましたが、僕は成功してしまったんです。」
現実味のない話に、あたしは混乱しそうになる。
「...なんでそんなことしたんだよ、死ぬかもしれないのに、なんで...。」
「僕は本気で過去に飛びたいと願っていた。だから、大丈夫だって...」
「大丈夫なわけねぇだろ!?死ぬ確率の方が明らかに高いっつーか、普通死ぬんだよ、んなことしたら!」
「...現に生きてるじゃないですか、こうして!それに...それに僕は死んでもいいって思ってた!」
繋が突然怒鳴った。
いや、突然じゃない。
ずっとずっと溜めていたものが一気に溢れ出したような、そんな感じだ。
「ふざけんなよ!死んでもいいってなんだよ!何考えてんだよ!」
あたしも気持ちをぶつけた。
もう、繋があたしの未来の子どもかどうかなんて関係なく、繋が死んでもいいと思っていたことが許せなかった。
「今の明音さんには分かんないですよ!愛されなくて、生きることを望まれていない僕の気持ちなんて!毎日毎日、泣くことさえ馬鹿馬鹿しいと思えてくるほど絶望的な僕と...毎日毎日、泣いてばかりで周りを見ることもしなくなった僕の母さんの気持ちなんか...!」
繋は涙を流しながら怒鳴った。
どれだけ繋が苦しんでいるかなんて、あたしには到底分からない。
「...全部、全部話します。明音さんには、知っておいて欲しいことです。明音さんが将来、死にたいって思わないように、今から僕がする話、聞いてください。」
そして繋は一つ深呼吸をした後、あたしの目を見てそう言った。
「はい...。」
あたしの家につき、あたしたちは向かい合って話すことにした。
「繋は自分があたしの未来の子どもって言ってたけど、それってマジなのか...?」
「そう、です...。信じてもらえないかもしれませんが...。」
繋はいたって真剣で、とても嘘を言っているようには見えない。
ここで信じられないと繋を責めるのはいけないことだと学んだあたしは、順を追って繋からそのことについて聞き出すことにした。
「まず...お前はどうやって来たんだよ。」
「それは...多分僕がマンションの屋上から落ちたからだと思うんです。」
「マンションの屋上から...?」
「はい。」
自殺しようとしてたのか...?
その考えを読み取ったかのように繋は、「自殺が目的じゃないですよ。」と言った。
「じゃあなんで...。」
「僕が存在している未来では、ある噂があったんです。
『本気で過去、もしくは未来に飛びたいと願いながら高いところから落ちると、タイムスリップが出来る』
という、馬鹿みたいな噂が。」
「なんだよ、それ...。」
「僕もそう思いました。その噂のせいで自殺者は増え、問題にもなっていた。結局誰一人、タイムスリップに成功した人なんていないと言われていましたが、僕は成功してしまったんです。」
現実味のない話に、あたしは混乱しそうになる。
「...なんでそんなことしたんだよ、死ぬかもしれないのに、なんで...。」
「僕は本気で過去に飛びたいと願っていた。だから、大丈夫だって...」
「大丈夫なわけねぇだろ!?死ぬ確率の方が明らかに高いっつーか、普通死ぬんだよ、んなことしたら!」
「...現に生きてるじゃないですか、こうして!それに...それに僕は死んでもいいって思ってた!」
繋が突然怒鳴った。
いや、突然じゃない。
ずっとずっと溜めていたものが一気に溢れ出したような、そんな感じだ。
「ふざけんなよ!死んでもいいってなんだよ!何考えてんだよ!」
あたしも気持ちをぶつけた。
もう、繋があたしの未来の子どもかどうかなんて関係なく、繋が死んでもいいと思っていたことが許せなかった。
「今の明音さんには分かんないですよ!愛されなくて、生きることを望まれていない僕の気持ちなんて!毎日毎日、泣くことさえ馬鹿馬鹿しいと思えてくるほど絶望的な僕と...毎日毎日、泣いてばかりで周りを見ることもしなくなった僕の母さんの気持ちなんか...!」
繋は涙を流しながら怒鳴った。
どれだけ繋が苦しんでいるかなんて、あたしには到底分からない。
「...全部、全部話します。明音さんには、知っておいて欲しいことです。明音さんが将来、死にたいって思わないように、今から僕がする話、聞いてください。」
そして繋は一つ深呼吸をした後、あたしの目を見てそう言った。

