「尚ちゃん、すっごくシュートの姿勢良くなったね。次の試合は使うつもりだから、もっと頑張ってよ」 「はいっ!」 やっとのレギュラー入り。 毎日萩原の練習を見ていたおかげかもしれない。 萩原に対する想いが、少し変わった。 「やったじゃん」 そんな一言にさえ、胸が高鳴る。 もしかして、萩原のこと好きになったかもしれない。 その気持ちは、 私を一層萩原から遠ざけた。 意識すると顔を見ることすらできない。 話をすることなんて……。