「またあの夢…か。」


独り言を言いながら私はベットから起き上がる。


榎本静(エノモトセイ)。


どこにでもいる普通の高校1年生…ではないだろう。


ジリリリリリッ


私は再度鳴った目覚まし時計を止め,制服に着替えて1階におりた。


私の家には父親と母親,そして小学6年生の弟がいる。



「おはよう。」


後ろから聞こえた弟京介の声。



「「おはよう“京介"」」


近くにいる私など眼中にないように両親は弟だけに挨拶をする。


それは弟も一緒だった。