「麗華さん!おはようございます!」
下駄箱に着くなりこれかよ。
もういい加減さぁ……
『お前ら朝からうぜぇ。失せろ。』
朝から爆弾を落としたあたし。
「折角、挨拶してんのに」
『あ"ぁ?頼んでねぇだろ?』
と言うと去っていった。
「朝からまったく……麗華怖えな。」
『そうかよ』
ありゃどう見ても、十七代目の下っ端だろ。
いい迷惑だ。
『ったく十七代目はイケ好かねぇ野郎だ。』
「"野郎"じゃなくて、"野郎共"だろ?」
『そこ、訂正するとこ?(笑)』
私は十七代目たちに、十六代目の姫だと思われている。
いや、クラスメイトの十七代目たちはあたしが先代総長だって知ってる。
特にバレたくない理由は無いが
一緒の学校だと厄介事が増える。
だから黙ってる。
あ〜、でもクラスメイトはあたしが『登龍一家』のお嬢だとは知らない。