帝国湯へ、いらっしゃい



「琴も、一段のぼって」

「え?」


「いいから、ほら」


琴がのぼった瞬間に
琴の唇を捕らえて


――――…………


「機嫌直せよ」

「ば、ば、番台なのにっ」


「新しい番台の使い方を考案したんだよ」



「何を言っ………」

「こんなんじゃ、足りないし」


――……


離すもんか


「龍、ちゃん……てば…」

「機嫌直るまでやめないし」


なーんて

ただキスしたいだけだったりして


「な、直すから」

チュッ

「だから」

チュッ

「あの、」

チュッ

「終わりっ」


あ…逃げちゃった