もしもほたるの言うとおりにわたしが夏樹に教えていたら、かなりヤバいでしょう。
記憶にはまったくないんだし、夏樹には知られないように細心の注意を払っていたのに。
「ふふっ、困ってるでしょう?
いいわ、ヒントをあげる。それは就寝中だって」
就寝中って言ってたら眠ってる時間?
それならよけいにわたしが夏樹に、なんてあり得ないんだけど。
「わからない。なんでわたしが夏樹に教えるの? ほたるもわたしがどれだけ気をつけてたか知ってるでしょう」
「まあね。あたしも打ち明ければ楽になるのに、って何度も思ったもん。けど、大切な友情のためにあたしは夏樹先輩には言うまいと頑張ったんだから」
そうだ、ほたるの口は決して軽くない。だからわたしは信頼して話したんだ。
「ならさ、いったいどうして夏樹が知ったか。わたしにはさっぱりわかんないよ」
鈍い頭が熱でよけい鈍ってたし、夏樹がわたしのために頑張ってくれた事実が嬉しいのに、なぜだか悲しい。



