赤い電車のあなたへ




ホテルのロビーのソファーに、わたしと龍太さんが並んで座った。


いよいよ真相が知れるのだと思うと、緊張してしまう。


「お待たせ。龍太はストレートティーで鞠ちゃんはオレンジジュースで良かったかな」


龍治さんが売店でジュースを買ってきてくれ、差し出されたものをわたしは遠慮がちに受け取った。


「ありがとう……ございます」


本当は炭酸飲料が好きだけど、ここでわがまま言うほど子どもじゃないつもり。


龍治さんは向かい側のソファーにどっかり腰掛け、缶コーヒーを開いて勢いよく喉に流し込んだ。


「……で。なんでおまえが良子と家出したのか。ちゃんと全てを説明してもらうぞ」


龍治さんが手を組んで龍太さんをまっすぐに見る。きちんとしなければ許さないという空気に、なんだかわたしまで責められてる気分になった。


「もちろん、茶化したり誤魔化すつもりはない」


龍太さんは紅茶の缶をテーブルに置き、龍治さんを見て重い口を開いた。


「きっかけは、良子の体調不良だったんだ」