赤い電車のあなたへ




なんで夏樹はわたしを見ないんだろう? と悲しくなる。


もしかしたら、わたしは夏樹に嫌われた?


ずっとずっと変わらないと甘えて、寄りかかりすぎたのかな。そうなれば思いあたることがありすぎて、なんだか気分がしおしおとしぼんでゆく。


そうだよね……。


男の子からすれば、付き合ってる女の子が一番になるって決まってるのに。わたしはきっとそれを無視して図々しくし過ぎた。


今までの幼なじみとしての気安さから、必要以上に夏樹に頼りすぎたのかもしれないな。
わたしはとにかく謝ろう、と畳に正座してぺこんと頭を下げた。


「な、夏樹……ごめんね。夏樹がほたるの方を大事に思うのはあたりまえなのに……なんかわたし……気づかなくて。ずーっと図々しくしてたよね」


夏樹から答えはなくても、とにかくわたしの気持ちだけは伝えておこう、と頭を下げたまま続ける。


「これからわたし……ちゃんと自分で何でも出来るように頑張るよ。夏樹に甘えないように、頼らなくても済むように。
ほたるとの時間も邪魔しないから、旅行はゆっくり2人で楽しんでよ。ね!わたし……は平気だからさ!」