それからピョンっと俺の腕から逃れた。



…な、なんだコイツは。


意外と可愛いところがあったり…?


「ミャー」



そう言って俺にケツを向けて歩き出す猫。



前言撤回!!



やっぱりコイツは生意気だ。




さっき一瞬でも可愛いと思った俺を殴りたい。



そういえば…コイツ捨て猫だったし…腹とか減ってねぇのかな…?




「おい、腹減ってねぇのか?」



って、なに猫に聞いてんだよ俺。



猫が答えるわけないのに。



「ミャー」




…エ。


今、鳴いた?


いや、でも偶然かもしれねぇし…。