【短編】 たたり

 





 ……このままじゃいけない。






 吉田さんには親切にしてもらったけど。

 これから先、彼女とずっと二人だけで、お化けの話しかしないのはいやだった。

 もし、お化けが見えなくなって、吉田さんなんか関係なくなったら。

 クラスのみなは、また。

 ぼくに話しかけてくれるかもしれなかった。

 ぼくはうなづくと、電信柱に向かった。