アネモネの華


「もしもし、夜美?」


電話してきた人物をすでに知っているのに、確認するあたしって警戒心が強いのかな。



『そうよ。音羽、明日から安南とかいう高校に転入するんでしょ?』


流石は夜美。情報が速いわね。




「えぇ、そうよ。よく知っているのね夜美。大丈夫よあたしは平気だから」



『あんた、何を根拠に大丈夫って言ってるわけ!!“あの人”が何の考えも無しに、あんたに自由を与える訳がない!!音羽はそれを知ってるんでしょ!?』




「知ってるわよ。“あの人”が自分の利益にならないようなことをする人じゃない。そんなの、このあたしが一番良く分かってるわ」




『ならっ!!』

そうよ夜美。“あの人”は自分、もしくは家の利益になることしかしない。否、させない。

それでもね…