気がつくと私は霧島くんにベッドへと押し倒されていたっ!!





!!!





あまりの突然のことで頭の中が真っ白に……!


私の視界には保健室の天井と、
私に覆いかぶさる霧島くんの姿。



え……?!



な、ななななんでこんな事に!?



というか、



怪我の手当てはっ!!?




すると霧島くんの真剣な声が上から降ってきた!


「咲希。なんでまだ敬語なの?」


「………………へ??け、敬語??」



思いもよらない霧島くんのその発言に、
一瞬思考がついていかなかった…。



「あ、あの、敬語……といいますと…?」


ついそんな言葉が口からすべってしまった!!



すると霧島くんが一瞬目を丸くすると、
再び表情を戻し、口角を上げて顔をさらに近付けてきたっ!!!



「ふーん。そうきたか…。」


「え??!あ、あの、なんのことかもう少しちゃんと説明を…、」


「知らない。自分で考えて。」



なっ!!



そ、そんなぁ!!



「敬語が無くなるまで攻めるから。」


「え!? “攻める” ってなんのこと……ひゃあっ!!」


霧島くんが急に私の首もとに顔を埋める!



「っ!!く、くすぐっ…たいので、やめて…くださ……ヒャッ!!」


やめて欲しいのに霧島くんは私の弱いところばかりにキスしては、

甘い痛みを残す!!


「あの、ダメだよ!!ここ、保健室だから……人が来たら大変だから……!!」


「…よし。敬語なおったな?」


「………へ??」



頭がぼぉーっとして、
霧島くんが今何を言ったのか全く聞いてなかった。



よ、よかった。



なんとか止めてくれた!



「あ、あの。保健室……なので、そろそろ……怪我の手当てをさせてもらってもいいですか…?」


「……!! ………あぁ、そう。そんなに咲希は俺にもっとしてもらいたいんだ?」


「え!!?な、なんのこと!?何が??」


「あ、もう無し。いまさら敬語無くしても、俺に意地悪した咲希が悪いから。覚悟して?」


「待って!事情を…きゃ!」



霧島くんの手が制服の下から侵入してくる!!!



じわじわと上にのぼってくるのに耐えられなくて、
私は霧島くんに訴える!



「ヤっ。やめ……て…? はぁ、はぁ。」


「ーーッ!!」


「霧し……んっ!」


唇を塞がれてしまい、言葉を霧島くんに飲み込まれる!!



全身が痺れる感じが!


止まらないっ!!



「ひゃっ。……ン………ぁ!」


何度も何度も降り注ぐキスの嵐。


段々とそのキスも深くなっていく!!



「……咲希はもう、俺のもんだから。」


「はぁ、はぁ。……っ、ン!」


「咲希……。」


「待っ…て……、傷の……てあて……ッ!」


「却下。待たない。」


「……ヤッ!……ぁ……ン!」







と、次の瞬間!!






ドサッ!






…………。






…………え???






突如、霧島くんが倒れた!



「え!?……どうしたの!?霧島くん!??」


声をかけても返事がない!


それよりも霧島くんの息が荒いことに気がつく!





もしかして、熱!!?




彼の身体が熱くなっている!!


「しっかりして霧島くん!!霧島くんっ!!!」





高熱を出した霧島くんはその後、
すぐに担任のヨシミ先生に車で病院へ運ばれていった。



その車を私は見送り、火照った肌を風で冷ましたのだった。