浮気男に逆襲を!



「うっせぇ黙れ。もう何も言うな」


「は?」


「何も言うなって!」



ギッと鋭い目で睨まれる。


至近距離だからかいつもより迫力があって、反射的に体がビクついた。



「お前見てるとイライラすんだよ…」



いつになく余裕のない表情で語り出す。


その声はどこか切なげで、今まで一度も聞いたことがないようなものだった。



「俺と別れた途端に可愛くなるし、それが俺のためだと思ってたら他の男と付き合いやがるし……一体何がしてぇんだよ。捨てられた腹いせでもするつもりか?」



ごうごうとまくしたてられる。


けど、早口すぎて最後の方しか聞き取れなかった。