浮気男に逆襲を!



すると──チュッ。



「へ…?」



降ってきたのは、つい間の抜けた声を漏らしてしまうほどの短いキスで。


身構えまくっていただけに、ちょっと拍子抜け。


そんなあたしを見て、先輩はフッと柔らかに口元を緩め──



「唇。震えてるぞ」



これ以上ないくらい優しい声で、そんな言葉を落とした。


かと思うと、キョトンと固まるあたしを起き上がらせて、恥ずかしいくらいしっかり目と目を合わせてくる。


……しかも、鼻と鼻が触れ合う超至近距離で。



「大丈夫。何もしねぇよ」



クスッと大人びた笑みをこぼし、ゆるゆると切れ長の目を細めた。