「って……それはひとまずおいといて。

その日、親出張でいないから、俺んちで軽いパーティーでもしようかと思ったんだ」


「パーティー?」


「ああ。あんまり派手には出来ないけど、その代わりに手作りケーキごちそうするよ」


「え、先輩料理できんの! ?」



ビックリして目を見張るあたしに、先輩はどや顔形成からの腕組みというイラつきMAXのパフォーマンスを披露。



「そりゃ、ダテに18年甘党やってないからな」


「へぇ~……ホント、出来ないことないね」


「お褒めにあずかり光栄ですよ」


「またそれか」


「え? 前も言ったっけ?」


「言ってたよ。こないだのスイーツ巡りの時」



ハッキリ記憶してるから間違いないよーん。


何か頭に残る台詞だったからね。


心には響かなかったけど。なんつって。