浮気男に逆襲を!



キョトンとそっちを向くと同時に、唇を塞がれる。



「 ! ? 」



し、しまった……油断した。


このお方が黙って引き下がるわけないじゃん!


アホかあたしは!!



「ふっ……ぅ、ん……」



静かな空間に響く羞恥ボイス。


もはや立場逆転しちゃってるし!


などと脳内でいたって冷静なツッコミを入れていると、そっと唇が離され……



「まだまだ甘いっての。俺に敵うわけないじゃん」



ニッと妖艶に微笑む先輩が視界に入ったと思えば、また唇から熱が伝わる。


何度も何度も、角度を変えて落とされるキスの嵐。


息も心臓ももちませんって!


……あーもう。またあたしの完敗か。


まったく……一体、いつになったらこの人に勝てるんでしょうか。


なんかもう一生無理な気がしてきたわ。ハハ。