己の罪を認め、正すための一歩を踏み出した "浮気男" の末路とは──


不特定多数からの冷めた視線と、たった1人の女の子からの熱い視線を一人占め☆


という、不幸なんだか幸せなんだかよく分からない微妙な状況。


だけど……初めて見たアイツの無垢な笑顔は、何だかとてもキラキラしてて。


今までのどの瞬間より、"幸せ" なんじゃないかなって思った。



「……しょーがないなぁ」



正直まだ腹立たしい気持ちは残ってるけど、その努力に免じて許してしんぜよう。


その代わり、今度こそ彼女さんのこと大事にしなよ。


そんなことを心の中で呟きながらクスッと小さく笑みをこぼし、あたしはその盛大なピンクオーラに紛れるようにして、抜き足差し足でコッソリ屋上へと移動したのであった。