って、そういえば。
今思い出したけど、あたし荷物全部教室に放置してきちゃったんだ。
イカンイカン。こんな発情ボーイと戯れてる場合じゃなかったわ。
「先輩、あたしちょっと教室行ってくる」
「何で?」
「帰るにしても鞄とか必要じゃん」
「あ、そっか。んじゃ俺も取りに行く」
「なら校門で待ち合わせよ?」
「りょーかい」
まだ少し寝ぼけた顔で、頭をポンポン。
もはや恒例行事とも言えるこの行為が、すごく心地いい。
何て言うか、満たされてる? みたいな感じ。
うん。こりゃ完全に惚れてんね。
そのうちあたしも卒倒するかも。

![浮気男に逆襲を![番外編集]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.781/img/book/genre1.png)