浮気男に逆襲を!



って、そういえば。


今思い出したけど、あたし荷物全部教室に放置してきちゃったんだ。


イカンイカン。こんな発情ボーイと戯れてる場合じゃなかったわ。



「先輩、あたしちょっと教室行ってくる」


「何で?」


「帰るにしても鞄とか必要じゃん」


「あ、そっか。んじゃ俺も取りに行く」


「なら校門で待ち合わせよ?」


「りょーかい」



まだ少し寝ぼけた顔で、頭をポンポン。


もはや恒例行事とも言えるこの行為が、すごく心地いい。


何て言うか、満たされてる? みたいな感じ。


うん。こりゃ完全に惚れてんね。


そのうちあたしも卒倒するかも。