ひょえー。睫毛ながっ。 どんだけ美形なんだこの人は。 女のあたしより綺麗ってどーゆーことよ。 「ん……もー無理。食えない」 ぶはっ。 なんちゅー夢見てんだ。 「夢ん中でも甘いモノばっか食べてんのかな」 小さく笑って、サラサラと髪をすく。 にしても綺麗な髪だなー。全然プリン化もしてないし。 もしや地毛? そんなことを思っていると、遠くから途切れ途切れにチャイムの音が聞こえてくる。 ハッとして腕時計を見ると、時刻はもう午後の4時半。 ちょうど放課後を迎えたようだ。