──だけど、この時。 あたしはまだ気付いていなかった。 「見てろよ……ぜってぇ俺の女にしてやる」 あたしの後ろ姿を見送る伸平の瞳に、微かな狂気の光が宿り始めていたこと。 そして…… あたしたちの最終ラウンドは、まだ終わりを告げてはいなかったのだということに。