「ぷっ。りん動揺しすぎ」 「するに決まってんでしょーが!」 伸平はどっちかっつーと無愛想なタイプだったから、そーゆー発言には免疫がないんだよ。 誰か "抗・甘々ワクチン" をプレゼントしてくれませんかね? このままじゃ心臓止まってまうわ。 「いや~、ホント見れば見るほど俺好み。ポケット入れて持ち歩きたい気分」 やめろー! これ以上あたしの歯を浮かすな! 「……つーわけで」 ニヤッと笑ってあたしを見下ろす。 え、何その笑顔。 そこはかとなく嫌な予感。