いつでも一番星



きっとナツくんたちも、大変だっただろうなぁ……。それでもナツくんなら、毎日こつこつと計画的に終わらせていくんだろうなって、容易にその姿を想像することができた。

逆に横峰くんは、ナツくんとは違って苦労していそう……。

茉理ちゃんがわたしを頼ってきたように、今頃ナツくんを頼っているかもしれない。そしてきっと、真面目なナツくんには断られて見せてもらえていないだろう。新学期早々から嘆いている姿がありありと浮かんでくる。

そんな想像に似たような光景を過去に見たような気がして、くすりと笑いがこぼれた。


「……まあ、でもほんと、雫には感謝してるよ。おかげでその課題も、無事に提出出来そうだし。助かったよ、ありがとう」

「どういたしまして。くれぐれも、家に帰ってから残りをやるのを忘れないようにね」

「ふふっ、わかってるよー」


笑いながら念を押すと、茉理ちゃんも同じように笑っていた。

それからそのまま帰るのかと思いきや、門の前でふと立ち止まった茉理ちゃんと視線が合う。そして一瞬何か考えを巡らせるように動きを止めたあと、ゆるりと口を動かした。


「……雫、今年の選抜見た?」

「選抜って……春の高校野球のことだよね。見たよ、一部の試合だけだけど。北野総合学園、1回戦で負けちゃったけど、いい試合してたよね」


北野総合学園は今年の春の選抜に出場した、我が県の高校。県内では野球部が強いことで有名な学校で、昨年の夏もこの高校が甲子園へ出場した。

でもどちらの大会も、初戦で敗退している。


秋の県大会でも、その先の地区大会でも、優勝していた。

……それでも、あの甲子園という大舞台では初戦で消えてしまったんだ。