いつでも一番星



誰かに話せば少しは気も紛らわせる。そう思って話したのだけど、結果はあまり期待できなくて。

サトちゃんと友チョコを交換してその話で盛り上がっても、部活の時間に製作しているトートバッグを縫っていても。

……結局は、ナツくんのことを思い出してしまう。

そうしたふとした瞬間にひどい顔になってしまうのは、とっくに自覚していた。

でもサトちゃんがそれをわざわざ言うってことは、よほど何回もその顔になっていたのだろう。

その結果当たり前と言うべきか、全然作業に集中できていない。

縫っていてもいつもはしないミスばかりして、やり直してはまたミスをする……という悲惨な有り様だ。


「……っ、」


机に伏せたまま唇を噛み締めた。


渡したかったはずの友チョコを渡せなかったことが、すごく悲しくて悔しい。

でも後悔してショックを受ける資格なんて、わたしにはきっとない。

だって固めたはずの決意もぐらぐらで、周りを気にして渡す勇気さえ持てなくて、たくさんあったチャンスさえもすべて失ってしまったのは、全部自分のせいなのだから。

……もっと、強い心で今日に挑むべきだった。

そうすれば今よりもっとましで、せめて後悔だけはしないようなバレンタインを迎えられたのかもしれないのに。


もしもの未来を想像しても、期待通りに何かが変わってくれるわけじゃない。

それでも沈んだままの心を少しでも慰めたいばかりに、ついついそればかりを考えてしまう。

だけどこんなのは一時の現実逃避で、最後はまた現実の情けない自分に嫌気がさすだけだけど……。