いつでも一番星



波立つ胸を落ち着かせたくて、しぼんでしまう気持ちを食い止めるように、ナツくんから貰った水風船の輪ゴムをしっかりと握った。


「あの、シャッター押してもらってもいいですか?」

「あ、はい……」


わたしが悶々としている間にナツくんと横峰くんから写真撮影の許可がおりたらしく、女の子のひとりがわたしに撮影役を頼んできた。

茉理ちゃんだって隣にいたけど、よりによってわたしだなんて……。

横峰くんの不運が移ったみたいだ。

可愛らしい笑みで頼んできた女の子に少し気圧されながらスマートフォンを受け取る。
本心が漏れてしまわないように、意識して笑った。

女の子ふたりを挟むように両端に並んだナツくんと横峰くん。
そんな4人をスマートフォンの画面越しに見た。

それぞれが笑顔を浮かべる。カメラが自動的にそのひとつひとつを認識して、緑色の枠の中に収めた。

そのとき、ふと。

本当に一瞬だけど、画面の奥のナツくんと目が合った気がして。こんなタイミングだというのに、不覚にもドキッとしてしまう。


「……じゃあ、撮りますよー。はい、チーズ!」


――カシャッ!


だから緊張が指に伝わる前に、慌ててシャッターを押した。

もしかしてぶれたんじゃないかと心配したけど、女の子に確認してもらうと、どうやら大丈夫だったみたいだ。

いろんな意味で緊張した写真撮影から解放されて、安堵のため息が出た。


「ありがとうございました~! これからも頑張ってください!」

「応援してますねー!」


女の子たちはわたしやナツくんたちにお礼をしてぺこりと頭を下げると、まだ興奮冷めやらぬはしゃぎっぷりのまま、人混みの中へと混ざっていった。

その姿を見送って、横峰くんが嬉々とした顔にになりながら頭の後ろで手を組む。