いつでも一番星



 ☆★☆



みんなでどこから回ろうかと、さっそく話し合った結果。

お昼時になったばかりだから飲食関係の模擬店は混雑していると予想して、先に体育館内のアミューズメントコーナーで遊ぶことにした。


最初に立ち寄ったのは、ヨーヨー釣りのコーナー。

代金と引き換えに針付きのこよりを受け取り、4人で子供用プールを囲むようにしゃがむ。

今は他にお客さんもいなくて、わたしたちの貸切状態だった。


「どれにしようかなー」

「迷っちゃうねー」


円形の少し大きめなビニールプールの中で、ぷかぷかと浮かんでいるカラフルな水風船。

茉理ちゃんと言葉を交わしながら、ゆらりゆらりと微かに揺れ動くそれらを目で追う。
わたしは目移りしてしまい、なかなか手を動かすことができなかった。

その間に狙いを定めた横峰くんが、水風船に繋がっている輪ゴムにこよりの先の針を引っかける。


「よしっ! 取れ、……ああ!!」


――ポチャン!


だけど引き上げた直後、残念なことに青色の水風船は、横峰くんの悲鳴とともに水の中に落ちてしまった。

跳ねた水しぶきを顔に浴びて、横峰くんは悔しそうに唇を尖らせながら売り子の男子に突っかかる。


「くっそー! このこより、細工してねぇだろうな!?」

「そんなことしてないっすよ、先輩!」

「ほんとかー? つうか、これって釣れなかったらおまけ貰えるんだよな?」

「あ、いえ……。外来客はありますけど、在校生だけはおまけなしです」

「マジかよ!  ちぇっ、けちだな~。ここは野球部先輩っつうことでおまけくれよ!」

「いや、さすがに先輩でも、それはちょっと……」


どうやら坊主頭の売り子くんは野球部の後輩らしく、それを理由に横峰くんに迫られていた。