いつでも一番星



パネル数とビンゴ数ともに最高点の景品コーナーの前に立った男の子は、ちょっとだけ真剣な顔になって景品を選び始めた。

ボーナスぶんも合わせて3つ選ばなければならないから、選ぶのが大変みたい。


「決まったら言ってね。袋を用意しますから」

「はい。じゃあ……これとこれと、あとはこれをお願いします!」

「はい、お預かりしますねー」


男の子から受け取った景品を空いているテーブルの上に一度まとめて置き、ビニール袋を広げた。

男の子が選んだ景品はどれも野球関連のお菓子や文房具で、何となく察しがつく。


「きみ、野球好きなの?」

「はい、好きです! 野球選手になるのが夢なんだよ!」


きりりとした真剣さを垣間見ることができる笑顔で、男の子はわたしを真っ直ぐ見た。

熱意が滲み出ている声から、男の子が心から野球が好きだという想いが伝わってくる。

……不思議だなぁ。

野球が好きな人って、同じように笑うのかもしれない。

男の子の無邪気できらきらした笑顔は、野球に真剣に向き合っているときのナツくんの笑顔とそっくりだった。


「そう、それはいい夢だね! きみならきっとかっこいい野球選手になれるよ。頑張ってね! はい、景品どうぞ」

「ありがとうございます!」


景品を入れたビニール袋を手渡すと、男の子はとても嬉しそうに笑っていた。

それから両親と、さっきのストラックアウトの話で盛り上がりながら去っていく。

その背中を見送りながら、あの子の夢が叶う未来がくるといいなと、願うように思った。